CHAPTER 1: はじめに




1.1 概要

この章では、Empress リレーショナルデータベースマネージメントシステム (RDBMS) の C 言語 Empress SQLプリコンパイラのリファレンスマニュアルです。

Empress 問い合わせ言語の概要、 その操作規約、および構文規約の詳細は Empressマニュアルセットの Empress SQL: リファレンス に提供されています。

このマニュアルは、C 言語プログラムとデータベースの基本を 理解されているユーザーであることを前提に記述されています。 また、このマニュアルは、Empress SQLプリコンパイラの ガイドおよびリファレンスとして記述され、一般的な データベースおよびEmpressのアプリケーション作成の プログラミングガイドではないことに注意してください。

Empress SQLプリコンパイラは、 C 言語プログラム中に SQL コマンドを記述し、 Empressデータベースへのアクセスおよび データ格納することが可能です。 Empressデータベースは 以下のテーブルのオペレーションをサポートしています。

SQLプリコンパイラコマンド構文を示すために使用される表記方法と合わせて、 データベース、テーブルおよびアトリビュートの名前付けの規約を説明します。



1.2 予約キーワード

プリコンパイラは、SQLおよびホスト言語の両方に関係した いくつかのキーワードを識別します。 キーワードではないものは、 SQL宣言セクションのプログラム変数名として 使用することができます。

以下は、プリコンパイラが識別するキーワードのリストです。 この予約キーワードのリストは、次の3つのセットの組み合わせたものになります。

  1. プリコンパイラ(empesql)が認識するキーワードのセット
  2. Empress ビルトイン関数のセット
  3. Empressでサポートされているデフォルトの数学関数のセット

プリコンパイラによって識別されるキーワードは、このセクションで記述されます。 Empress ビルトイン関数 のセットおよび Empressでサポートされているデフォルト数学関数 は[A4: SQL リファレンス: Empress 規約] で提供されます。
- / {
} * +
= again allocate
and asc ascending
attr attribute auto
automatic begin between
by bypass bypass_lock
call cancel char
close close_table commit
comparison const continue
count current cursor
da_cntrl da_data da_dlen
da_name da_nlen database
da_type db deallocate
declare deferred delete
desc descending describe
descriptor distinct double
drop dtgboolean dtgbulk
dtgchar dtgdate dtgdecimal
dtgexternal dtgfloat dtginteger
dtginterval dtgtext end
excl exclusive exec
execute exit extern
fetch fetch_again float
for found free
from generic get
goto immediate incl
include inclusive init
inout input insert
int into is
like long max
memory next not
null of off
on open open_table
or order output
prepare prior range
read register rollback
section select set
short signed sort
sql sqlca sqlda
sqlerror sqlwarning start
static struct table
to transaction typedef
union unique unsigned
update using value
values void volatile
whenever where with
work    

プリコンパイラは、大文字・小文字の区別をせずキーワードを受け付けますが、 ホスト言語のキーワードの指定は、 使用しているマシンのコンパイラの規約に従い入力する必要があります。

テーブルまたはアトリビュート名が、上記のキーワードと重なった場合、 単純な名前としてではなく、複合した名前として扱う必要があります。 アトリビュート名は、引用符で囲むか ATTRキーワードをアトリビュート名の前に記述するかあるいは テーブル名とピリオド(TABLE_NAME.ATTR_NAME規約) をアトリビュート名の前に記述する必要があります。

上記に記載されたキーワードセットのほかに パーシステントストアードモジュール(PSM)としての関数の名前もまた そのデータベースに対してのキーワードとして考慮する必要があります。



1.3 同意語

以下は、プリコンパイラのキーワードの 同意語のリストです。

!= ~=
!MATCH ~MATCH
!SMATCH ~SMATCH
ASC ASCENDING
ATTR ATTRIBUTE
CANCEL ROLLBACK
DATABASE DB
DESC DESCENDING
DISTINCT UNIQUE
EXCL EXCLUSIVE
INCL INCLUSIVE
ORDER SORT
TRANSACTION WORK